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【書評】殺人出産/村田沙耶香

エスプリにようこそ

ごぶさたしてます、レナ(@esp_rit)と申します。
本日は本のご紹介。びっくりするほど毎日本ですね。

殺人出産

殺人出産

 

『殺人出産』がさらっと境界を超えてくるこわい。

あらすじ

「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい―。そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない...。三人での交際が流行する、奇妙な世界を描いた「トリプル」など、短篇3作も併録。普遍の価値観を揺さぶる挑戦的作品集。

 

感想を公開する本は、自分にとっての"当たり"です。特にここ数日は(書評ブログじゃないのに)本の感想ばかりですが、それはわたしじゃなくて、本がそうさせるの、です。うっわなにその陳腐。

 

それはそれとして、ここ数日どれも「これは感想を残しておきたい本ですぞ、グフ(寒)」だったし、『持たない幸福論』にいたっては「この本に憑依されているのか」というほどしっくりきました。ここまできたら感想も落ち着くだろう、と思っていたほど。なのに『殺人出産』がぬるっと心の壁に介入してきたよぉ怖い。

 

村田沙耶香さんは、いうまでもなくすごい作家

彼女(の本)は、すでに多くの誉れを受けています。それは知ってる。だからわたしも「村田沙耶香さん本、はじめて読むけどすごくおもしろいんだろうな(*´∀`*)」と軽い気持ちで『殺人出産』を読み始めたわけです。

 

うああああこれえあああああああああ

 

今回、本当にうざくてすみません。『殺人出産』、とてもおもしろかったです。これで『コンビニ人間』を読んだら、どうなるんだろう怖い。

 

理性とか感情とかの前に、読んじゃう

理解できるかできないかではなく、共感できるかできないかでもなく、おもしろいかつまらないですらなく、とにかく読ませます。現時点で実は消化不良してるんですが、感想を書いちゃう、かっ、書かせちゃう本でした。もうこの言い方恥ずかしい。

 

この感想をきっかけに読むひとがいるかもしれませんが、「ここがおかしい」とか「これは受け入れられない」と判断するひともいるでしょう。それはよくわかる。すごくよくわかる。

 

わたしの場合、まず起こった驚きや混乱、思い込みを自覚し、なるべく邪魔されないよう、瞑想するかのごとく、本の世界に生きているつもりで読んでいきました。すると誰にも、世界にも、共感しなくても、するりじくじく味わうことができました。嫌悪を覚える自分を、俯瞰する感じですかね。

 

社会や自身の価値観を吟味できるという点で、この本はすごくおもしろい。ですが、薦められるかというと考える作品です。雑に表現すると、気持ちの悪い小説でも読めるってひとは、ぜひチャレンジしてください。

 

2017年現在総合部門No.1『殺人出産』

年度末に、プレミアムフライデーすごい本に出会えてよかった。ちなみに2016年No.1はたぶん『幼年期の終わり』で、個人的しっくり度No.1は『持たない幸福論』です。

 

ここ数日よんだイカした本たち(の感想)

文学賞を取るってことは、やっぱりおもしろいわけ。

 

よく考えられている本でした。こういう作り方もあるんだなーと思ったですよ。

 

 

 

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